寅年なので『鳴き虎』を見に行きます。「法恩寺」は、ガイドブックにも載ってない小さなお寺ですが、キレイな石庭があり、重要文化財をゴロゴロ所蔵してます。こんなお寺が住宅地の中にシレっとあるのが、京都の町の奥深いところですね(^-^)

京都市

寅年なので、虎にちなんだお寺か神社に行きたいと思っていました。「金戒光明寺」の虎を見に行こうかとも思ったけど、残念ながらお正月は公開されてないようです(T_T)
西陣にある「法恩寺」は、寅年の正月三が日だけ公開される『鳴き虎』という絵があります。予約が必要かと思いお寺に電話してみると、正月の公開は予約いらないとの事でしたので、3日に行ってみることに。「たくさんになると、待っていただかないといけないかもしれません」と聞きましたが、まぁ運試し気分で、自分の都合に合わせて、ゆっくりめの昼過ぎくらいに行きました。

地下鉄「今出川」駅から、徒歩10分くらいで到着しました。

山門の前に古い石の橋があります。この橋、慶長7年(1602)の刻銘がある、とても古い橋ですね。

橋はあるのに、川はない(^^;) 川は埋め立てられて、橋だけが残ったそうです。

入って右側にはお稲荷さん。

そして、左のお墓の入り口には、重要文化財の梵鐘があります。

話を聞いてなければ、素通りしそうですが、平安時代末期の梵鐘だそうです。

西陣の織屋の織女と丁稚が、鐘がいくつなるかで賭けをして、負けた織女が首をつって死んだという話が残っているそうです。話がホントか嘘かはわかりませんが、朝夕に鐘を撞くのをやめて、大晦日の除夜の鐘だけ撞くことにしたそうです。

今でも「つかずの鐘」と呼ばれていますが、大みそかには一般の人でも撞くことができるそうです。
重要文化財の鐘を撞けるなんて、スゴイ体験だと思いませんか?来年…いや今年の年末、行ってみよかな?先着108名限定です!

本堂に向かうと、すでに10人ほどの列。一度に何人かずつ入れているそうです。ワタシは「次に入れそうですよ」という事で、そのまま並びます。
話をきくと、1日2日は並ぶことなく、すんなり入っていけたとか。寒かったですもんね(^^;)加えて今日は、朝から団体が2組ほど来たそうです(@_@)

並んでいる間に、お庭の写真を撮らせていただきます。

お地蔵様?撫でると病気が治るとか。

白砂に飛び石。キレイに手入れされてますね。

しばらくして中に入れました。建物の中は撮影禁止です。入ってからも、別間で待ちます。

待ってる間に、中庭を写真撮影。

向こうにあるのは茶室でしょうか?

池にはコイが泳いでいます。網かぶせてるのは、カラス除け?

池に流れ込む水の流れ。向こうにはマンションが見えます。住宅地のまんなかに、こんな静かな空間があるなんて!

しばらくして本堂に入れます。入りしなに拝観料500円を払います。

「鳴き虎」始め、いろいろな絵や書が展示されていますが、ケースに入れられているわけでもなく、触れます!もちろん触る人はいませんが、美術館や博物館に比べて、なんと無防備な!(@_@)撮影禁止なので、ネットから画像は拝借しました。

毛並みの質感がスゴイ!リアル!作者は中国の絵師なので、虎も毛皮くらいは見たことがあるのでしょう。日本には虎はいませんから、当時の日本の絵師が描いた虎は、縞模様のネコかキツネみたいなものばかりです(^^;)秀吉が、持って帰ってじっくり眺めたいというはずです。
ところが、秀吉が聚楽第に持ち帰ると、この虎が夜中鳴いてうるさくて寝られない!というわけで、翌朝すぐにお寺に返されたとか。
ワタシに言わせたら「盛りのついた猫がいたんとちゃう?」(^^;)

この絵のすごいトコロは、右から見ると、ちょうど虎の頭からしっぽに向かって見ることになるので、遠近法で身体が尻尾に向かって細く見える。

反対に、左から見ると、虎を横から見ることになるので、胴体の太さは変わらない。
ホントにそう見える、3Dのような絵なんです。

身体は写実的で、とてもリアルなのに、目がギョロっと大きく、なんともいえずユーモラス(^-^)
写真で始めて見た時はそう思っていましたが、実物を見ると眼力がスゴイ!獲物を狙う目です。のんびり水を飲んでいる目ではありません。
なんでこんなことに…?と思い、帰ってネットをいろいろ調べてると、こんな写真を見つけました。

水を飲む虎です。大きな白い眼をむいて、本物の目の上にある白い部分が牙、その下の顔は大きく開けた口に見えます。絵師自身がこんな虎を見ることはなかったでしょうが、見た人の話を聞いて、描いたのかもしれません。

このお寺、「鳴き虎」以外にも重要文化財の仏像や仏舎利などが目白押し!
特に注目は、阿弥陀仏の両脇に立つ観音様。観音さまって普通はまっすぐに立っているけど、こちらの観音様は片足をわずかに前に出し、腰を少しかがめて、今まさに困っている人を助けに行くため歩き出そうとする瞬間のお姿です。

住職のお話によると、三千院の仏像にも同じようなのがあって、そちらは座っているところから、少しだけお尻を浮かせて立ち上がろうとしている瞬間だそうです。
三千院は行きましたが、これには気がつきませんでした。正面から見るとわかりません。横から見ると、お尻が浮いてるのが分かるそうです。今度行ったとき、確かめてみよ(^-^)

このような文化財は光に弱いので、公開時はすべての窓などが閉められています。ですが、その雨戸の外に出ると、お庭を見ることができます。

広くはないですが、きれいな石庭です。

石の上には、なぜかフクロウ。

普段はこの正面の門から、入ってこれるんでしょうね。
縁側は狭いし、人が多いから、ゆっくりはできません。写真撮ったら交代しましょう(^^;)

外に出たら、長蛇の列!ビックリしました。ワタシはちょうどいい時間に来たようですね(^-^)

「鳴き虎」は、『京の冬の旅』キャンペーンで、1月8日~3月18日まで公開されます。
ただし、本物は1月16日までで、それ以降はレプリカになります。レプリカも6億画素数という、ものすごいモノだそうで、並べてみてもどっちが本物かわからないくらいだそうですよ。

それ以降も、お庭までは無料で入れるようです。拝観は予約制で、飛び込みは受け付けてくれませんので、ご注意ください。
今回は特別公開でたくさんの人でしたが、このほかにも、じっくり見たい絵や仁王像もありました。次回は個人的に訪れて、ゆっくりお庭なんかを眺めたいなと思います。

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